遅くなりました…8月ブログ

今日は久しぶりのお参りで、体調が完全ではないものの心が逸ることの嬉しさで満ちているように感じられています。9月も半ばとなると酷暑の夏も落ち着きを取り戻し、比較的過ごしやすくなりつつあります。何時ものことですが、こころ和みます。難病を戴いてからおよそ10年、昨年末より徐々に不調個所の増加が気になることでしたが、リハビリの努力が良いはたらきをしてくれています。そして皆様のご支援が元気のみなもとであり、心より感謝し、有難くお礼申し上げるものです。 

ところで通所携行品の五木寛之氏の「百歳人生を生きるヒント」には、以下のようにありました。一つには、世界で初めての「核のゴミの最終処分」について、既に世界に先駆けて着手していること。二つには、「超高齢者社会の先駆け」として、既に世界の先頭にあるということ…。高齢者として健全に生きるための社会システムや思想や哲学を、どう築き上げて行けるかということ…。 世界から期待される国として50歳過ぎたらボーッしてはいられない…、「Japan as No.1」と言われた時代を彷彿とさせたいもの…。時代は、温暖化、水素社会、生成AIなど課題山積、一方では、70代「黄金期」学びの楽しさに目覚める時代」、80代「自分ファースト」嫌われる勇気を持つ時代」、90代「妄想のとき」郷愁世界に遊ぶ時代」であると…。戦後生まれの70歳代として、これからを頑張ろうと、思うところ…。

  

親先生から8月は、「同事《どうじ》 (自他の隔たりをなくし、つながりの中で生きること。) 」と、いただきました。

道元禅師の「正法眼蔵」・「菩提薩埵四摂法」に――以下のようにあります。

【原文】同事というは、不違(ふい)なり。自(じ)にも不違なり。他(た)にも不違なり。まず、このようにあります。

【解釈】同事(人・事物に同和す)の行というのはどのようなものに対しても平等の心で接し、特別なものを作らないということである。それは自分においても他人においてもことさらなる扱いをしないことである。

【解説】これは菩薩の大事な行として説かれる同事行について示した一節である。平等という言葉は、別に平凡と言い換えてもよい。平凡ほど私たちにとって大事な生き方は無い。但しそれは自己への厳しさや、努力・向上心に倦いた日和見(ひよりみ)的な現状維持の意味ではない。宗教はつねにこの平凡の一事の肝要さを教え、先人たちもまたそれを説き、みずからの生活を律し、「愚の如く、魯の如し」(中国唐代の禅者、洞山の語)という生き方に徹した。日本の大愚良寛もまたこの例に属する。日常の人生において、私たちは往々にしてみずからを特別扱いにすることを欲し、他にもそのことを要求してはばからない。

  

「特別」は、往々にして優越感を生み、それは権威主義を助長する。逆にまたそれは劣等感や悲劇の主人公を気取る別の意味での権威主義を生み、世を拗(すね)るものとなる。利己心に発するものであるがゆえに、利己心に発する「特別」は宗教にとっても、また私たちの人生においても警戒すべきものはないと言っていい。私たちは、それぞれがつねに抜群であろうことを欲して汲々(きゅうきゅう)たる人生の日送りをなしている。それは努力精進に見えて、実は名利に馳走しているだけの場合が多い。その証拠には、互いに支え合いの中で生き、生活していながら、そのことについては全く無自覚で、周囲への思いやりもなく、己のみの欲求の充足に突っ走っている現実がそれを物語っている。これも自他への深い洞察を欠いた一種の暴走族と言っていい。

  

平凡であれということは、怠情の勧めではない。己ぐるみの万人・万法(一切存在)を貫く共通普遍のいのちの事実に視点を置いた生き方の勧めである。このとき、努力・精進の意味が、前とまったく違った意味を持ち、行動となって現れてくる。脚下を照顧する歩みと、脚下を顧みずに天上ばかりに気を取られての歩みとの違いである。己のみの特別席を求めるエリート意識ほど鼻持ちならぬものはない。互いに席を譲り合いながら人生を旅し、しかもそのようなあい和同する歩みの中で、おのおのの分を尽くし、それぞれのかけがえのないいのちのひと時ひと時を琢磨しながら生きてゆく、そういう大らかな、ゆったりとした生き方を生きるべく努力したいものである。古人(前出・洞山)は、このような大らかにして自由無礙「主中の主」と並告げていると…。

  

近所の駆けつけお医者様によりますと、新型コロナ感染症は、グーッと減少している模様です。それに比べて、インフルエンザの大流行が始まりつつあるとのこと…。先に、インフルエンザの予防接種、余力があれば、コロナ対策とした方がよさそうです。

もうひとつの懸念は、ロシアの侵攻の渦中にあるウクライナ、平穏が戻る日を祈らずにはおられません…。そして再びパレスチナ(ハマス)とイスラエル、次期世界大戦の様相が見え隠れして…不気味…。

(合掌)

(管理人)