都合もあってご恩日前のお参りをさせていただきました。季節らしい、藤の花の薄紫色が道沿いを賑わせていましたが、境内では、ツツジが既に咲き誇っていました。新緑を渡る風の清々しい季節です。新型コロナウイルスがうそのような…、そんな情景がほっとさせてくれる場所でもあります。
親先生から5月は、「常に無常を忘れてはならない」といただいております。お釈迦さま最後の旅のお話し。お釈迦さまがベールヴァ村に滞在されいてたとき、アーナンダに次のように最後の教えを説かれたそうです。(長阿含経) 「・自らを灯明とし、頼りとして、他人を頼りとしてはならない。・法を灯明とし、法を拠り所とせよ。他のものを拠り所としてはならない。・教えの要は心を修めることにある。よって欲をおさえて己に克つことに努めねばならない。・身を正し、ことばをまことあるものにしなければならない。・貪ることをやめ、怒りを無くし、悪を遠ざけ、『常に無常を忘れてはならない。』・もし、心が邪悪に引かれ、欲にとらわれようとするなら、これをおさえなければならない。・心に従わず、心のあるじとなれ。心は人を仏にし、また、畜生にもする。迷って鬼となり、悟って仏となるのもみな、この心のしわざである。だから、よく心を正しくし、道に外れないよう努めることである。」
「無常」とはよく耳にしますがお釈迦さまは「常に無常を忘れてはならない」と説いておられるとは、親先生のお陰さまにて戴くことができました。要は心であると…、その心を正しくし、道に外れていないと判断するのも我が心なのだから、非常にむつかしいこと。周りの人が見てくれるのか? ご先祖様に訊いてみるのか? やはり、閻魔さまに訊くしかないのかと…。
そして新型コロナウイルスの感染拡大は、魔王をして私たちを、その心が、パチンコしたい、宴会したいなどと、正しく保てているか試されているのではないかとも…。まずはお参りし、ただただお勤めさせていただくことではないかと…。そしてまた新型コロナウイルス禍の一日も早い終息を願うものです。
(合掌)
管理人