相変わらず、ブログが遅くなり、申し訳ありません。比較的暖かい新年を迎えておりますものの、来週からは、今年一番の寒気がやって来るとの予想です。 寒いも暑いもほどほどが良いのですが、昨今、異常気象の新記録がデータの更新比べをしているようで、余り嬉しくないデータが並びます。今年は、元に戻したいと思う流れ方式に依らない初護摩の回復を期待したのですが、やはり、そうではなかった模様でした。私どもは、それでなくとも遅刻していて、恐らくは開始時刻が守れなかったのではないかと思うところです。
到着時は、既に、お不動様…真言の連呼が始まっていて、荘厳な雰囲気にお堂全体が包まれていました。 令和7年、親先生からは、初心不改(しょしんふかい)『初心を改めず変わらず持ち続けるつつけること』と、いただいております。
「初心不改」は、【本則】第55則にありました。(いずれも、岩波文庫・入矢義高氏他の訳注による)
【本則】 挙。道吾与漸源、至一家弔慰。源拍棺云、生邪、死邪、《道什麼。好不惺惺。
這漢猶在両頭。》 吾云、生也不道、死也不道、《龍吟霧起、虎嘯風生。買帽相頭、老婆心切。》
源云、為什麼不道。《蹉過了也。果然錯会。》 吾云、不道不道。《悪水蔦頭澆。前箭猶軽、後箭
深。》 回至中路、《大惺惺。》 源云、和尚快与某甲道。若不道、打和尚去也。《却較些子。罕逢
穿耳客、多遇刻舟人。似這般不喞留漢、入地獄如箭。》 吾云、打即任打、道即不道。《再三須重
事。就身打刧。這老漢満身泥水。初心不改。》 源便打。《好打。且道、打他作什麼。屈棒元来
有人喫在。》 後道吾遷化。源到石霜、挙似前詰。《知而故犯。不知是不是、是則也大奇。》 ・・・・以下、略
【訳注】
挙(こ)す。道吾 (どうご/道吾円智,769~835、)、漸源(ぜんげん/漸源仲興/のちに道吾の法嗣となる)と一家(あるいえ)に至って弔慰(ちょうい)す。
源(げん)、棺(ひつぎ)を(拍)って云く、「生か死か」。《什麼(なに)を道(い)うぞ。好(はなは)だ惺惺(せいせい)ならず。 (注)/全く正気でない。/好不は強い否/⦆
這(こ)の漢猶(かんゆう)お両頭に在(あ)り。《また生と死の両面から離れられない》。吾(われ)云(いわ)く、「生か死か」。「什麼(なに)を道(いう)ぞ。」「生とも道(いわ)じ。死とも道(いわ)じ」。
《龍(りゅう)唸(うな)りて霧(きり)起(お)こり。虎(とら)嘯(ほ)えて風(かぜ)を生ず。帽を買うに頭を相(はか)る。老婆心切。》源(げん)云(いわ)く、「為什麼(なにゆえにか)不道(いわざ)る。」
蹉過(すれちがい)了(おわ)れり。《果然(はた)して錯(あ)って会(え)す。》吾(われ)云(いわ)く、「不道(いわ)じ、不道(いわ)じ。」
《悪水蔦頭に澆(そそ)ぐ。前の箭(や)は猶(な)お軽(かる)きも後の箭(や)は深し。》回(かえ)りて中路に至り、《大(はなはだ)惺惺(せいせい)。》
源(げん)云(いわ)く、「和尚(おしょう)快(すみや)かに某甲(それがし)がために道(い)え、若し道わずんば、和尚を打ち去らん。」
《却(かえ)って些子(すこし)く較(たが)えり。穿耳(せんに)の客(きゃく)に逢(あ)うことは
罕(まれ)にして、刻舟(こくせん)の人(ひと)に遇(あ)うこと多し、這般(かか)る不喞留漢(おろかなやつ)の似(ごと)きは、地獄に入ること箭の如し。》
吾(われ)云(いわ)く、「打つことは即(すなわ)ち打つに任(まか)すも、道(い)うことは即(すなわ)ち道(い)わじ」。
《再三するは須(かなら)ずや事を重んずればなり。身に就いて打刧(おびやか)す。這(こ)の老漢満身泥水。初心改めず。》 源、便ち打つ、好し打て。且道(さて)、他(かれ)を打って什麼(なに)か作(せ)ん。屈棒元来(なん)と人の喫すること有る在(なり)。
後に道吾遷化す。源、石霜に至って、前話を挙似(しめ)す。《知りて故(こと)さらに犯す。知らず是(ぜ)か不是(ふぜ)か、是(ぜ)ならば則(すなわ)ち也(ま)た大いに奇なり。》
以下、略……。
『再三するは須(かなら)ずや、事を重んずればなり。』と、言わしている。口に出来ない重大なことがあったと思われる。『身に就いて打刧(おびや)かす。』とあり、自身を丸裸にしていると…思われる。また、無実の罪で罰棒を打たれる者もあるらしい。ここは、初心不改して、遣り通す事が絶対であって、「思い立った日が吉日…」と、その初心…忘れないことと同じく、重要であろうと・・・。
(合掌)
(管理人)