秋季彼岸の二日目、ご恩日・百万遍法要にお参りさせて頂きました。境内は、秋の気配で彼岸花など初秋の花が咲き乱れていました。柿の実も赤く熟して食べごろです。
いつものことながら、お斎もたいへん美味しく戴きました。お赤飯、おはぎ、ご同行様からの無花果、大粒ピオーネ、そして、素麺の吸い物も格別の美味しさで頂戴しました。本当にご馳走様でした。
9月の親先生のおことば・・・「三衣一鉢(さんねいっぱつ)」・・・一所不住の仏道修行であると・・・。
昔、インドでは、仏弟子は三枚の袈裟かあればよいとされていた。それは、下衣(安陀会:あんだえ)、中衣(鬱多羅僧:うったらそう)、上衣(僧伽梨:そぎゃり)と言い、古い布を縫い合わせて作られたそうです。こうした三衣が袈裟となり、だんだんと形式化されていったと。
お釈迦様の頃の話で、お坊さまが、説法をして家々を回っているとき、大変良い話を聞いたお礼に、こんなものしか無いが、と、洗ってはあるものの、赤ん坊の糞に汚れて黄色くなった「おしめ」につかっていた布を差し出され、それを持ち帰ってつなぎ合せ着衣にしたそうです。これが袈裟の起源であり、糞掃衣(ふんぞうえ)と言い、基本は黄土色だそうです。布を施されたことから、ほどこしを「布施」する起源でもあるそうです。
曹洞宗開祖道元禅師は、「修行者は、三衣一鉢の外は財宝を持たず、居処を思わず、衣食を貪らず間、一向に学道すれば分々みな得益あるなり。その故は貧なるが道に親しきなり。」と、説かれたとあります。(正法眼蔵隋聞記)
お行させていただくもの、清貧をこころざし、執着を捨てねば・・・と、反省しております。
合掌
(管理人)