境内は春・真最中 !!

ほんとうに久しぶりのお参りとなってしまいました…先の日曜日…久しぶりのお参りでした。 先ずは親先生のご配慮に感謝申し上げたいと思います。 季節は春爛漫、今年は総てが早春を一気に通り過ぎ、花々のかおりが心を高ぶらせてくれています。手遅れかと思っていた石楠花もこれから見ごろを迎える様子にて、最高潮の感動を独り占めしているとの嬉しい思いでいっぱいです。

  

親先生から4月は、「不自讃毀他戒《ふじさんきたかい》 (自分をほめて、人を見下さないこと) 」といただきました。  

【不自讃毀他戒】は2年前にも登場いただいておりますので、今回は正法眼蔵(増谷文雄・全訳注の受戒の巻を取り上げてみようと思います。 【現代語訳:(受戒の作法) また、さらに、まさに菩薩戒を受けるがよく、それが仏法に入るの順序というものであるという。 その菩薩戒を受ける作法は、久しく仏祖の奥ふかいところまで学び入ったもののかならず正伝するところであり、怠けおこたるものどものよく与り得るところではないのである。 その作法は、まずかならず、祖師を焼香礼拝して、菩薩戒を受けんことを請う。さて、その願いが聴許せられると、沐浴して身を浄め、新しいきよらかな衣服を着る、あるいは衣服を洗いきよめて、花を散じ、香をたいて、礼拝して敬をいたし、そしてその身に着ける。 それから、すべての仏像を礼拝し、また、三宝を礼拝し、長老を礼拝して、もろもろの障りを除き、身心を清浄ならしめる。その作法も、むかしから仏祖のやかたの奥ふかいところにちゃんと正伝せられている。】

…略…、 そして十戒の第七には、【原文:第七、不自讃毀他。汝従今身至仏身、此戒能持否。答云、能持。三問三答】、【現代語訳:第七、自己を讃え他人を毀(けな)さざること。汝は今の身より仏の身にいたるまで、この戒をよく保つや否や。 答えて云う。「よく保つ」…と。(三度問い、三度答える)…とあります。】 

  

上にいうところの十戒は、いずれも犯してはならない。汝は今の身より仏の身にいたるまで、この戒をよく保つや否や。 答えて云う。「よく保つ」…と。(三度問い、三度答える)  では、この事は、このように保つがよい。受ける者は三度礼拝する。

…略…、この受戒の作法は、まちがいもなく仏祖の正伝しきたったものである。丹霞(たんか)の天然禅師(てんねんぜんじ)や薬山の高沙弥(こうしゃみ)などもひとしく受持してきたものである。比丘戒を受けなかった祖師はあるけれども、この仏祖正伝の菩薩戒を受けなかった祖師は、いまだかってないのである。それはかならず受持するものなのである。 正法眼蔵、受戒。……とあります。

 

  

 

「梵網経」には、二種類あり、一つは初期仏教経典の「梵網六十二見経」、もう一つが中国撰述経典の「梵網経廬舎那仏説菩薩心地戒品」であると…。 「梵網経」は、上下2巻あり、上巻では、お釈迦様が廬舎那仏に代わって、このお経を説くという設定で、菩薩がなすべき四十の心の段階、(十発趣心、十長養心、十金剛心、十地) が説かれ、下巻では、「梵網戒」として、十重禁戒、四十八軽戒が説かれていると…。それは、不殺戒(ふせつかい)、不盗戒(ふとうかい)、不淫戒(ふいんかい)、不妄語戒(ふもうごかい)、不酤酒戒(ふこしゅかい)、不説過戒(ふせつかかい)、不自讃毀他戒(ふじさんきたかい)、不慳戒(ふけんかい)、不瞋戒(ふしんかい)、不謗三宝戒(ふぼうさんぽうかい)、が説かれていると……。 管理人としましては、いずれ項目もとりこぼしの恐れあるに加えて、五番目の不酤酒あたりが、現実的困難を伴うものと心しております。 日々、努力させていただいておりますことと認識しているのではありますが……。

  

新型コロナ感染症は、希にゼロの日があるなど、収束にむかっているとの推測……。 3月13日からは、マスクの着用も本人の意思に任せられることになり、5月からはインフルエンザ同等に扱いも変わる模様です。 ただ、油断は禁物です。 自分のことは「人にうつさない」、「人からうつされない」とのことで、時と場所、状況を考慮して注意したいものです。  もうひとつの懸念は、ロシアの侵攻の渦中にあるウクライナのこと、平穏が戻る日を祈らずにはおられません……。

(合掌)

(管理人)